市長からごあいさつ（令和3年7月）「地域医療の提供」

　

　先月、糸我小学校児童が参加した田んぼの学校、田植えを訪問させていただきました。21回を数えるこの取り組みは、地域の皆様方や学校が連携し行っています。お米ができるまでの作業を体験し、販売までも行うとのことで、子ども達には実りある1年を経験することを願うとともに、改めてこのような機会を提供いただいている地域の皆様方に感謝申し上げます。

　さて、地域の中核病院を担う市立病院運営については、これまで医師不足による診療制限などもあり、収支バランスが崩れ、大変ご心配をおかけすることもございました。そのため、日々医師確保などの課題解決に向け、多くの種をまくとともに様々な観点で検討を重ねてきたところです。このような取り組みが一つの成果として実を結び、この度、総務省が創設する「公立病院医療提供体制確保支援事業」の専門的支援に、全国で唯一有田市立病院が採択され、公益社団法人地域医療振興協会と医療提供体制確保支援に関する協定を締結しました。

　同協会は、約1,200名の常勤医師が所属し、地域医療ニーズの分析、収益確保、医師確保等の課題に一括して取り組める機関であり、地域医療の本質を大切にされています。

　市として今後、支援事業を実りのあるものにし、今年度末に策定予定の新病院基本構想に協定の内容を反映させ、指定管理者制度の導入などを含め20年先を見据えた全国の地域医療のモデルとなる新たな市立病院を実現していきたいと考えていますので、市民の皆様におかれましてもご理解の程よろしくお願い申し上げます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　有田市長　望月良男