市長からごあいさつ(令和7年7月)「- 教訓を力に - 心で備える防災へ」

ページID1005259  更新日 令和7年7月1日

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写真:玉木久登市長


 早いもので、今年もすでに半年が過ぎました。

 四季折々の自然に恵まれた、わがふるさと有田市の風景は、私たちの心を和ませてくれます。一方で、自然の力の前に無力さを痛感する場面も、幾度となく経験してきました。

 とりわけ、豊かな恵みをもたらす母なる有田川は、かつて大きな災害をもたらしました。昭和28年7月18日の大水害では、多くの尊い命が奪われました。この痛ましい経験と教訓は決して忘れてはなりません。

 さて、去る6月11日、市民会館において防災講演会を開催し、「釜石の奇跡」で知られる防災教育の第一人者、東京大学大学院特任教授の片田敏孝先生をお迎えし、多くの市民の皆様にご参加いただきました。特に、有和中学校の全校生徒も参加し、未来を担う若者たちが命を守る意識を深める貴重な機会となりました。

 講演で先生が繰り返し強調されたのは「自助」の大切さ、つまり自らの命を自分で守る意識と行動の重要性です。これは自分だけでなく、家族や友人など「大切な人を守り、悲しませない」ことと深く結びついています。 

 また、「人は人として逃げられない」という言葉は、災害の極限状態において、私たちが思いやりや絆によって行動してしまう現実を示しています。だからこそ、平時からの備えと信頼、そして家族との日頃の対話が命を守る力になるのです。「釜石の奇跡」は決して偶然ではなく、大切な人を思う気持ちと日頃の備えが命をつないだのです。

 今回の講演会は、「命を守るとは何か」を改めて考える貴重な機会となりました。激甚化する災害に、身も心も「備え」を強める必要があります。

 どうか皆様には、ご家庭や地域で「いざという時、どう行動するか」について、今一度お話の機会を持っていただければと思います。

 これからも市民の皆様のお声に耳を傾け、共に歩みながら、安全で安心なまちづくりのために、防災・減災対策に取り組んでまいります。

有田市長 玉木 久登

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