市長からごあいさつ(令和6年4月)「『ファミール産院ありだ』開院」

ページID1004612  更新日 令和6年4月1日

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写真:望月良男市長


 平成25年、全国的な産科医師不足の課題の中で、和歌山県も県域の産科医療を守るため、集約という戦略を立て、有田市立病院の常勤産科医師2名を引き揚げました。大きな衝撃と反響は私のもとにも多く寄せられ、ことの重大さに頭を抱えている暇はなく、和医大からの医師派遣だけに頼らず、産科医師招聘に奔走しました。全国の医師求人支援センターや、民間の医師紹介会社にもアプローチを試み、平成29年滋賀県より1名の医師を迎え分娩が再開されるも、令和元年には医師の退職により再び分娩の叶わない病院になりました。「医師の働き方改革もある中でどうすれば有田市に持続可能な周産期医療を実現できるのか?」この問いに対し、民間クリニックを誘致するしかないのではとの思いが芽生えたのはこの頃からでした。しかし、まずは医師がいないことには始まりません。医師招聘活動は続きました。

 そして、平野先生とのご縁は突然訪れました。島根県の産科医師である平野先生にも有田市の分娩に対する切実な思いが伝わり、令和3年12月、先生は有田市まで視察にお越しくださいました。産科医療に命を懸ける思いを熱く語る先生の姿に、この先生を逃してしまうと二度とチャンスは来ないのではないかと私も覚悟を決めました。ただ、平野先生の熱い思いに比例して、こちらに要請されるオーダーもハードルが高く、すぐにはお答えできない問いもたくさんありました。田代副市長と受け入れ態勢の調整に深夜まで駆けずり回ったこともありましたが、令和4年2月には市立病院での分娩を再開、この4月からはファミール産院ありだ院長として1市3町の周産期医療を担ってくれることになりました。

 これまで多くの関係者との協働で本プロジェクトを進めてきましたが、幾度となく問題が発生しては、「この地で命が誕生し、命が育まれることの重要性に勝る言い分や論理はない」と粘りに粘って指揮をとってきました。

 今、感謝の念でいっぱいです。歩み始めた産院が、皆様のサポートで今後発展されることが最大の願いです。

有田市長 望月良男

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