市長からごあいさつ(平成27年8月)時間
先日、NASA(米航空宇宙局)が打ち上げた無人探査機が地球から約48億キロ離れた「冥王星」に初めて最接近したというニュースがありました。片道4時間半かけて順次送られてくる観測データにより、太陽系の成り立ちが今後解明されていくとのことです。また、この航行には9年半を要したそうで、時間をかけた地道な取組みに敬意を表したいと思います。
空からの話をもう一つ。広島県の小学校からはるばる空を旅して飛来した風船が、有田市千田のみかん園地で見つかりました。後日、園主の村上さんは、この風船を飛ばした現地を訪問され、意外な史実を知られたそうです。
蚊取り線香の発明者である本市出身の上山英一郎氏(大日本除虫菊株式会社の創業者)は、除虫菊の栽培に成功した後、各地でその栽培の普及に尽力しました。
明治20年頃から広島県、特に瀬戸内海沿岸各地の段々畑でも多く栽培され、上山氏の功績は現地でも讃えられています。
そして今年3月、尾道市立三庄(みつのしょう)小学校の児童たちが閉校式での記念行事として、風船に除虫菊の種を添えて飛ばし、それが本市にたどり着いたことがわかりました。閉校となった小学校は明治8年から140年にわたる歴史のある学校で一世紀以上にわたり、除虫菊と共に時を刻んできました。除虫菊栽培の歴史と風船の飛来という話を拝聴し、先人の残した功績の偉大さを再認識するとともに、今回の出来事を未来の私たちへ向けられたメッセージとして感じています。
日常の時間は当たり前のように過ぎていきます。今年は終戦から70年。私たちが享受している平和と繁栄、そして、自然豊かな郷土の美しい姿が、心ならずも命を落とされた方々の犠牲の上に築かれていることを忘れてはなりません。そして、未来のために市民が安心して暮らせるまちづくりの実現に向け、今後すべきことは何かを見失うことなく行政運営にあたっていきたいと改めて思いました。
有田市長 望月 良男
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