市長からごあいさつ（令和元年11月）「2つの投資」

　11月に入ると次年度事業に必要な予算を編成していく時期になります。本市におきましても、先月、各所属長に令和2年度の予算編成方針を通知しました。その中で基本的な考え方として2つの投資を挙げています。「まちの魅力と活力を生み出す投資」と「持続可能な自治体経営への投資」です。

　本市の財政状況を見ると、前年度決算では財政調整基金など全ての基金現在高を合わせると56億円となり、また、将来負担比率や実質公債費率などの健全化判断比率についても改善してきています。これまでの人件費や公債費などの経費削減に加えて、投資的な経費を小中学校の耐震化など優先度の高いものに集中させ、その財源には国の経済対策等の交付金を充てるなど、財政健全化への取組みの成果が見えてきました。

　その財政健全化の成果とともに、ふるさと納税制度に積極的に取組んでいることにより、新たな財源の確保にも繋がり、未来に向けた投資への環境が整った今こそスピード感をもってチャレンジしていく思考が求められます。

・新統合中学校の開校に向けた取組推進

・質の高い教育環境に向けた「ひと」・「もの」への投資

・分娩施設の早期再開と妊娠から出産、子育て期まで切れ目のない支援

・高齢者、障害者など誰もが活躍できる地域包括ケアシステムの構築

・箕島漁港の基盤整備及び漁業の魅力と活力を生み出す未来への投資

・5つ星プロジェクトをはじめ観光コンテンツの開発及び観光振興につながる取組推進

・市民の健康増進を図るBIG SMILEプロジェクトの推進

・有田川の輝きを取り戻す環境整備及び景観保全への取組強化

などが重点施策です。これから職員と侃々諤々、議論を深めながら、前例主義を改め、現状や課題を客観的に把握したうえで、ありたい姿を導き出し、そこに到達するための行動を意識した編成作業にしてまいります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　有田市長　望月良男