市長からごあいさつ（平成31年4月）「AGRI-LINK　IN　ARIDA　始動」

　

　2年前、株式会社リクルートと地方創生に関する包括連携協定を締結し、Cheers Agri Projectとして後継者の育成や生産農家の販路開拓や経営力、ふるさと納税の返礼品の強化などに取り組んできました。株式会社リクルートのノウハウを活用し、昨年は農家の方が商談会に出展し、みかんの新規販路の開拓が実現するなど着実に成果が出ています。それらの取り組みの中で、生産農家の56％が現在も将来も後継者の見込みがないことや、36％が近い将来の耕作面積を減らしたいと思っているという課題が明らかになりました。

　こういった課題をふまえ、これまで株式会社リクルートとともにスキームを構築してまいりました。今年度から新たに就農支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」の運用を開始します。これは、新規就農者、農地提供者、受け入れ農家の3者が持つ資産をそれぞれの課題に適合させることで解決していくものです。現在、就農希望があっても「農地確保が難しいなどの理由で、やりたいけどできない」などの声がある一方、農地を提供したいという農家の方もいらっしゃいます。これらの就農や技術、農地のマッチングなどを行い、農業への意識が高い人がチャレンジできる仕組みとなっています。

　様々な取り組みを通じて、いつも気づかされるのは「人」が大切だということです。有田市で意欲ある人が思いきり農業に従事していただくことで、さらに発展していくことを期待しています。

　課題を一つずつクリアしていくことで、有田みかんの産地として10年後20年後、そして未来につなげていきたいと思います。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　有田市長　望月良男