有田市図書館だより号外 手記:有田市立病院看護師の方より

ページID1003291  更新日 令和2年12月28日

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有田市立病院出張健康講座  図書館だより号外 2020.12.17号

2020年度に予定していました、有田市立病院出張健康講座は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、中止となりました。

それにかわるものとして、有田市立病院の看護師の方より手記をいただいています。新型コロナウイルスに対して奮闘されていた医療現場の生の声をぜひお読みください。

また、外出等される際には、マスク着用・手指消毒等感染症予防にひきつづきご協力よろしくおねがいします。

マスクを付けてお辞儀をする人のイラスト(白衣)

 

手記:コロナウイルスとの闘い 

有田市立病院 中村美智

2020年、オリンピックが開催されるはずであった年に、コロナウイルスの到来で、世界中の人々の生活が一変しました。感染症医療機関に指定されている当院も県内初の感染者が報告された2月から闘いがはじまりました。とくに春から夏にかけ、感染症に直接対応する看護師たちは恐怖と疲労との闘いでした。

当初は感染症に携わっていることで、店や医院・研修会などで感染者のような扱いをされ、心が折れそうになりました。家族にまで受け入れてもらえず苦悩する者もいました。当時、一般病棟勤務だった私は、面会制限などの予防策を徹底する中で、入院患者様や家族が強烈な不安を抱いていると感じ、少しでも解消されるように寄り添いました。

このような中、私は感染症病棟に配属となりました。私は、中間管理職ですので、不安もありましたが、スタッフをどのようにサポートしていくかという事が課題でした。実際、不安が強く、どうしても業務につきたくないという人もいました。小さい子供や高齢者などの家族も感染させてしまうかもしれないという思いから、離職を考える者もいました。それでも公立病院の看護師である以上、責務から逃れることはできず、不安を抱えながら勤務する者もいました。

私が心がけたことは、スタッフを含め、患者様、一人の院内感染者もださないように考え、実践につなげるということでした。

有熱者外来は、発熱患者を問診や様々な検査で通常診療と感染症診療に振り分ける機能をもったブースになります。その勤務は、炎天下の中クーラーもなかったため、脱水症や熱中症になりそうな看護師もいました。使命感で従事していた看護師も疲労が蓄積して、「いつまでこんなことを続けなくてはならないのか。」「何で私達だけこんなことをしなくてはいけないのか。」といった声がみられるようになりました。私自身も一緒に業務していたので、気持ちも理解でき、思いを伝えました。「私は、この地域で暮らすみんなが健康で笑顔が絶えない、そういう地域社会を目標にこの病院で看護師をしています。いま、私たちがこのコロナ禍でこの戦いを放棄したら、地域が混乱してしまう。この地域には、もちろん私達の子供、そして父や母が暮らしている。私もみんなと同じように苦しいし、不安だけど逃げ出すことはできない。」

それからの日々は、みんなで励まし合いながら、業務にあたりました。看護部長も状況を理解し、一定のスタッフに負荷がかからないように、ローテーション勤務体制を導入してくれました。

看護師にとって患者様の安心・安全を守ることは当然ですが、そこに携わる看護師を守ることも管理職の役割です。先日、仕事中に体調不良になり、早退する看護師がいました。清潔・不潔の徹底をして、どんなに完全防備で守っていても、まだまだ解明されていないコロナウイルスが存在している環境で働くことのリスク、不安、恐怖ははかりしれないことを改めて実感しました。医療従事者の感染リスクは常に存在し、WHO(世界保健機関)では14%と発表されています。どんなに清潔・不潔の徹底を心掛けてもゼロにならない現実を真摯に受け止め、看護師を守らなければなりません。また身体面においてだけではなく、精神面におけるサポートも重要です。ストレス解消に「GO TOトラベル」と考えたりもしますが、職業柄、旅行先で感染したらと考えると二の足を踏んでしまうのが現状です。そして、このような医療従事者は少なくありません。私はストレスや不安を溜め込むのではなく、我慢せず声に出すことができる環境作りやスタッフへの声掛けを心掛けています。

当院には感染管理認定看護師が在籍しており、職員スタッフ全員が教育・指導を受け、医師・看護師・検査技師・レントゲン技師・薬剤師等連携をとり、体調不良で受診される患者様、コロナウイルスに罹患し入院生活を余儀なくされる患者様に対し、安心して治療が受けられる環境を病院全体ONE TEAMとなって整えています。

まだまだ終息の見えない状況ですが、感染するかもしれないという恐怖、家族や周囲に感染を広げないかという不安は常に付きまといます。しかし、このような状況から逃げることなく立ち向かっている仲間たちを私は誇りに思います。いつか笑顔で東京オリンピックを観戦できることを楽しみに励んでいきます。

 

有田市立病院で奮闘されている看護師さんの生の声でした。

医療現場において、誇りを持ち業務にあたられている医療現場の方々のため、また自分自身やまわりの方のため、今一度みなさんの取り組みをふりかえってみませんか。

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